パンを食べて運動をするとアレルギーが

女の子

251551パン(小麦)を食べただけでは症状が出ず、直後に運動をするとアレルギー症状が出現する「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」という病気があります。発症年齢が主に10代で、子供に多くみられます。

小麦以外にエビ、イカ、カニ、ブドウなどが原因食物として知られていて、食べても4時間以上安静にしていれば症状が現れません。「給食にパンが出て、5時間目の体育をしたらじんま疹が出て息苦しくなった」と来院されます。

不思議ですね。パンを食べるだけでは症状が出ないんですから。
この理由は、腸での小麦の消化と吸収にあります。
小麦がしっかりと消化された時は、アレルギーを起こさないほど小さく分解され症状が出ませんが、運動をすると小麦を十分に消化できず、未消化の小麦を腸で吸収してしまいアレルギーが出現するようです。

数年前、「茶のしずく石鹸(悠香)」を使っていた人に小麦アレルギーが発症する事件がありました。覚えてますか?
この時のアレルギー症状も食べるたけでなく運動の組み合わせがその出現に必要でした。この石鹸にはもちもちの泡を作るために加水分解小麦という成分が含まれていて、これが目や鼻の粘膜から吸収され小麦アレルギーになった事が後に判明しています。

食後少なくとも30分は運動しない、肌が弱い人は食物由来の成分を含む石鹸や化粧品は使用しないなど、病気を知ると日常生活で注意すべきことがわかりますね。

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