毛ぞりで毛が濃くなるって本当?
誰が言い始めたか分かりませんが、昔から「毛」に関する誤解や思い込みがいくつもあります。
診察中に聞かれることもあり、どうしてそう思うのか不思議に思うことも。
ここで、いくつか検証してみましょう。
「昆布が髪を黒くする」ワカメやひじきにも含まれるミネラルやヨード。髪を作るときに必要ですが、たくさん食べても髪が黒くなったり、丈夫なることはありません。栄養バランスを考えた適量の食事が大切。過度なダイエットで脱毛が起こります。
「白髪を抜くと増える」白髪を抜くと白髪が気になり増えたと思うだけで、科学的根拠はありません。悲しいですが抜いても一時的になくなるだけで、また白髪が生えてきます。
「皮脂が脱毛の原因」育毛剤のCMの影響ですね。皮脂の増加と脱毛のいずれも男性ホルモンが関与しているための誤解です。皮脂成分が脱毛を起こすことはありません。専用シャンプーで皮脂をキレイに洗い流しても育毛効果はまったくありません。
「頭皮の刺激で髪が育つ」CMの影響はすごですね。血行が悪いと毛が抜けやすくなりますが、たたいて刺激しても改善しませんよ。
「紫外線を受けると髪が傷む」黒くてメラニンが豊富な髪の毛は簡単に紫外線で障害されません。地肌が見える部分があれば保護して欲しいですが、髪の毛への日焼け止めスプレーは不要です。
「毛を剃ると黒くなる」剃っても同じ濃さの毛が出てきます。根元の方が毛は太いために剃った直後に濃く感じるだけです。ただし剃りすぎは周りの皮膚を痛めることがあるので、気をつけて下さい。