子どもに多い円形脱毛症はストレスが原因?
ある日突然、円形や卵形に毛が抜ける円形脱毛症。その頻度は人口の1〜2%と意外に多くの人に認める病気です。
どんな年齢でもなりますが、15才以下で始まる患者さんが全体の25%。脱毛が広範囲にわたるひどいタイプも子どもに多くみられます。
子どもに多いということは遺伝が関係しています。遺伝といっても親にあれば必ず子どもにも同じ病気ができるというタイプではなく、いくつかの遺伝子が複雑に関係し、なりやすい素質があると思って下さい。実際に2割ぐらいの方が血縁者も円形脱毛症になっています。
円形脱毛症にはアトピーが合併しいやすいことも特徴です。アトピーがある円形脱毛症の方が治りにくいこともわかっています。
ところで、ストレスは関係しているのでしょうか?
強いストレスがきっかけで円形脱毛症になる人もいますが、多くの人は何も誘因がなく発症していて、現在のところまだ科学的にはっきりと分かっていないのが実情です。
分かっているのは、何かをきっかけに、リンパ球という体を守るために活躍するはずの細胞が間違って毛を攻撃し、毛が十分に成長できなくなっていること。
ストレスを必要以上に心配することはありませんからね。