ホクロは皮膚ガンになる?
”絶対に”とまで言えませんが、普通のホクロは途中で皮膚ガンに変化することはないと考えられています※。
ホクロはずーっとホクロのままで、ホクロのガンは最初からガンです。
ホクロのガン、メラノーマは今でも予後の悪いガンです。
新薬も最近登場していますが、それでも他のガンと同様に最善の治療法は早期に見つけて切除することです。
ではどうやってホクロとメラノーマを区別するか。それが皮膚科医の役割ですが、簡単には以下のようになります。
〈手足のホクロ〉日本人のメラノーマの半数は手足にできます。ダーモスコピーという拡大鏡でみると、指紋に沿って色が濃いのがほくろ、逆に指紋と指紋の間が濃いのがメラノーマです。大きさも大切で7mm以上のほくろは年に1回ほど定期観察が必要です。
〈それ以外の場所のホクロ〉肉眼でみた所見(ABCDルール)とダーモスコピーの所見(3ポイントチェックリスト)を組み合わせて良性と悪性を判断しています。
最近、ホクロの新しいパンフレットを作りました。希望の方にはお渡ししますから、診察時にお尋ね下さい。
(※例外事項:生まれた時からある大きなほくろは癌化することがあります。巨大な先天性のほくろの癌化率は4.5%で約半数は10才以下で発症しています)