インフルエンザQ&A 2015

女の子

寒くなるとインフルエンザが心配になりますね。今年はワクチンが4価になりましたが、何が変わったかご存じですか?

Q:昨年のワクチンと何が違うの?
A:昨年まではA型2種類とB型1種類が入った3価のワクチンでしたが、今年はB型が2種類入った4価ワクチンです。B型は山形系統とビクトリア系統の2種類あるのですが、昨年まではどちらの系統が流行するか予測して1つだけ選んでいました。ところが2011年からは両方とも流行するようになり、ワクチンにも両者を入れることになりました。

Q:昨年のワクチンは有効でしたか?
A:昨年流行したインフルエンザはA香港型で、全体の90%以上占めていました。この株がワクチンにも含まれていたためワクチンは有効でした。年齢別に調べると、1番目のグラフのように10才代の有効性がより高かったことがわかります(グラフは事前にワクチンを打った人と打たなかった人を登録しておいて、実際にインフルエンザにかかったかを調べたものです)。もちろん過去のワクチンも、全般的には打った群が打たなかった群よりインフルエンザにならなかったので有効と考えられています。
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Q:インフルエンザにかかると高熱がでるの?
A:典型的な症状は、突然の発症、38℃以上の発熱、上気道炎症状(のどの痛み、鼻水など)、全身症状(頭痛、筋肉痛、関節痛など) です。2番目のグラフのように、ほとんどの子どもは38℃以上の発熱がでますが、高齢者、特にB型の場合は2割が37.5℃以下の発熱しかありませんでした。
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Q:迅速診断キットはいつから陽性になるの?

A:疑わしい人は鼻水を綿棒で採取して、迅速診断キットを用いてインフルエンザかどうか調べます。ウイルス量が少ないと陰性になるので、熱が出てすぐではなく、発熱後約12〜24時間後が検査を行う良いタイミングです。ただし、白崎医院で採用している最近のキットは3番目のグラフのように、発熱後6時間以内でも診断ができるものもあります。発熱後48時間以上経過すると抗ウイルス薬の効果が落ちるため、検査と同様に治療もタイミングが大切ですね。
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