虫刺されアレルギー

女の子

だんだん暖かくなり、虫刺されで来院する子どもが増えてきています。

大人が「カ」に刺されても、赤いブツブツができるくらいで大したことはありませんが、子どもは水ぶくれができたり、周りが硬くはれたりしてビックリすることがあります。これは特殊な「カ」に刺されたのではなく、これまで「カ」に刺された経験が少ない子ども特有の反応なのです。

小さい子どもの体に「カ」の唾液成分が体に入ってくると、体は「カ」の唾液性分を除去しようと大げさな反応をおこします。ところが年々刺され続けると、大したことがない物質と判断して徐々に反応が弱まるのです。減感作と言いますが聞いたことないですか? 人間の体ってうまくできてますよね!

そう考えるとひどい虫刺されになっても、心配せずに「とびひ」にならないようにしっかり治せばいいのですが、1つだけ、熱が出たり元気がなくなったりと、刺された所がはれるだけでなく全身症状が出る時は要注意です。これは「蚊刺(ぶんし)過敏症」という稀ですが見逃してはならない大切な病気です。

「蚊刺過敏症」はEBウイルスという、だれでも小さいときに周囲の大人から感染して体の中に保持し続けていて、通常は大した病気を起こさないウイルスが、リンパ球を増殖させて起こす悪性の病気です。採血をするとわかるので、「カ」に刺されて熱が出るときは必ず教えて下さいね。

でも今はデング熱やジカ熱の方が有名かもしれませんね。

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