治りが悪い虫刺されはトコジラミを疑え
「また刺された」と繰り返す原因不明の虫刺されはトコジラミに刺された可能性が。
トコジラミは「シラミ」と付いていますがシラミとは別の「カメムシ」の仲間で、俗に「ナンキンムシ」と呼ばれています。
体長は5mm程。昼間はベッド、引き出し、家具のすき間に潜んでいて、夜になると動き出して寝ているヒトを吸血します。
刺された時は気付かず、その1〜2日後に赤いブツブツが出てきてかゆみが出ます。
トコジラミは江戸時代末期に外国船から持ち込まれたそうですが、1970年代には殺虫剤の発達で激減。
しかし、強い殺虫剤の使用禁止や殺虫剤の効かないトコジラミの出現などで2005年頃から海外で増え始め、再び日本に持ち込まれたようです。
現在はホテルなどの宿泊施設に泊まった時に、たまたまそこにトコジラミがいて刺されるケースが多いとされています。
でも、この場合はぬり薬で良くなり、また刺されることはありません。
問題になるのは、このトコジラミがスーツケースやバッグなどに付いて自宅に持ち込まれた場合。
そうなると駆除するのが大変になります。
なお、蚊が媒介するデング熱のように、トコジラミが他の病気を持ち込むことはなく、刺されば場所はステロイド外用剤で治るので過剰な心配は無用ですよ。