AI vs. 教科書が読めない子どもたち

女の子

「ロボットは東大に入れるか」というプロジェクトを指揮している数学者の新井紀子教授が最近書いた本です。

皮ふ科の診察室に入ると医者ではなくAI(人工知能)がいて、ぱっと患部をみるなり「病名は○○です」と診断する日がいずれ来るかと思っていましたが、どうもそこまでは難しいようです。

将棋ソフトがプロ棋士に勝てたように、AIはルールが決められた中ではその強みを発揮します。同じように肺癌検診で撮る胸のレントゲン写真。今は見落とさないように二人の医師がダブルチェックをしていますが、限定された作業であるため数年後にはAIの仕事になる可能性が高いそうです。

AIの弱点は応用が利かない、柔軟性がない、決められた枠組みの中でしか計算ができないこと。逆に一を聞いて十を知る能力や柔軟な判断力、フレームにとらわれない発想力があれば恐るるに足らずだそうです。結構むずかしそうですが。

ところが、著者らが全国2.5万人の中高生を対象に、教科書や新聞を題材に文章の意味が理解できるかを調べた読解力調査によると、高校生の半分は教科書の記述が理解できていないそうです。

きちんとした読解力がないと、AIに仕事を奪われるわけですから深刻ですね。

ちなみに親としてはどうしたら読解力が上がるかも教えて欲しかったのですが、読書習慣があるから高いとか、スマホをよく使うから低いとか、という因子は見つからなかったそうです。
今後の調査に期待したいですね。

白崎医院へ戻る ブログTOPへ