自然に治る手足のイボ?

女の子

液体窒素で凍結させて治す手足のウイルス性イボ。
液体窒素は痛い上に何回も繰り返すため、子どもだけでなく大人からも不評ですね。

小さな傷から皮ふの中に侵入したイボウイルスは、まず皮ふの奥にある汗の管の細胞に入り込み増殖します。何ヶ月もかけてウイルスが入った細胞が増えて、皮ふの表面にイボとして顔を出します。

表面を削って液体窒素で繰り返し凍結してもなかなか治らないのは、ウイルスがいるおおもとの細胞が皮ふの奥にあり、これを除去するのが難しいためです。

ところが中には数回で治ってしまう人がいて、そういう人達は免疫が活性化されてウイルスに侵された細胞が除去されると考えられています。


実際に先日かなり大きなイボの一部を除去したところ、数週で全てのイボが無くなった方を診察しました。あまり大きいイボだったため、悪性ではないかと疑い麻酔をかけて一部を取り出し病理検査に提出しました。結果、悪性ではなかったのですが、うれしいことにその後みるみるイボが消退していきました。この方はこれまでに何回か他の医院で液体窒素による治療を受けていたそうです。

恐らく、一部のイボを除去する刺激によって自分の免疫が活性化されて、イボが消退したのだと思います。

治りにくい人は試してみたらいいかもしれませんね。

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