インフルエンザQ&A 〜異常行動って薬のせい?〜
Q:インフルエンザの異常行動は薬のせいですか?
A:2007年頃、タミフルを服用後マンションから中学生が転落死した事件を覚えていますか? 「急に走り出す」「飛び降り」「徘徊」「興奮状態」など、普段あり得ない理解不能な行動がインフルエンザで起こることがあります。当時は薬が疑われていましたが、1番目のグラフのように半数程度が治療前にみられているので、現在はインフルエンザそのものが原因と考えられています。インフルエンザにかかった8人に1人ぐらいにみられ、3〜14歳の頻度が高く、高熱時の特に「寝起き」にみられる傾向があります。子どもがかかったら1人にせず、よくみてあげて下さいね!
Q:インフルエンザを予防するには
A:流行期に人混みに出る時はマスクが有効です。当院に来る時もつけてきて下さいね。
インフルエンザは咳やくしゃみを直接浴びて感染する以外に、「ウイルスがついた手でドアノブやスイッチを触る→そこを別の人が触って感染する」場合もあります。そのため手洗いが重要ですが、方法は流水よりアルコール製剤(写真)が楽で効果があります。最近のは手荒れ予防に保湿剤を含んでいますよ。
また、寒冷乾燥を好むインフルエンザウイルスは、温度20℃以上、湿度50〜60%で感染力が下がります。温湿度計で部屋が乾燥しすぎていないかチェックして下さいね。
Q:家族がインフルエンザになった場合の予防投薬は?
A:タミフル、リレンザ、イナビルの3つの薬には予防投薬も認められています。ただし「原則として」、患者と同居している1)65歳以上の人、2)心臓、呼吸器、腎臓が悪い、あるいは糖尿病の人が対象です。予防投薬は保険外で自費になりますが、受験生のいる家庭は必要かもしれませんね。