「マダニ」に刺された時の対処法
マダニは野山にいて、野生のイノシシやネズミの血液を栄養源として発育します。布団にいるダニと違うので、普段の生活で刺されることはありませんが、ハイキング、キャンプ、川釣りに行くときは要注意です。
特に5〜8月はマダニが活発に動き回り、人間もマダニの生息地で遊ぶため被害が増える時期。実際、最近数人の方が来院されています。
マダニに刺されてもかゆいことはなく、吸血している虫が取れないことで受診されます。マダニは人が通るとそれを察知して素速く衣類に付着し、皮ふをはい回って柔らかい部位にくっつき吸血します。
マダニは1週間以上吸血し、稀ですが、ウイルスなどの病原体を持っていて吸血時に人に感染し熱や関節痛の原因になるので、早めの除去が必要です。
刺されてすぐなら、ピンセットやマダニ除去器具でマダニの口を皮膚に残さないように慎重に引き抜いてみて下さい。また、ワセリンをたっぷりマダニにぬると取れる場合があります。ただし、刺されて2日以上経っている場合は引っ張ってもセメント物質で固定されたマダニの口が皮ふに残るため、 メスで切り取る方が安全です。
自分でうまく除去できても、感染予防のために抗生剤が必要です。刺された場合は受診をお願いします。