湿疹(しっしん)って何? 2回目
前回、「湿疹」は皮膚に炎症が起きている状態で、代表的な原因には「かぶれ(接触皮膚炎)」と「乾燥」があるという内容を配信しました。
今回は、どうして「乾燥」すると「湿疹」になりやすいかをお伝えします。
皮膚が「乾燥」すると、肌が健康なら何も悪さをしない汗、衣類のこすれ、髪の毛、シャンプーや化粧品、引っかく動作などで「湿疹」が出来てしまいます。
顕微鏡で皮ふの断面を見ると細胞がレンガのようにびっしりと積み重なっています。この細胞と細胞の間や皮膚の表面は「皮脂膜」や「セラミド」といった潤い成分で満たされていて、そのおかげで菌や異物が中に入り込めなくなっています。細胞同士がくっついていても、小さいすき間を埋める物が必要なんですね。
潤い成分が少ない人はすき間だらけで異物が中に入りやすく、かゆみを感知する神経も皮ふの表面近くまで伸びていて、健康な肌の人に比べ敏感な状態になっています。そうすると、普段は何も悪さをしない汗などでも「湿疹」 になるわけです。
もちろん体調も関係していて、調子が悪かったり疲れていると「湿疹」ができやすくなります。また逆に保湿剤を毎日つけて潤い成分を補給すると「湿疹」の予防になりますよ。
最後に「湿疹」はひどくなるとジュクジュクしてきます。よく菌が入ったと勘違いされますが、ほら「湿疹」は「湿める」と書いてありますよね。