インフルエンザワクチン在庫あります
富山県ではまだですが、石川県では12/6現在インフルエンザの流行期に入っています(定点医療機関からの報告数がすでに4人。1人以上で流行と判断します)。
今年は報道されている通りインフルエンザワクチンが不足し、当院でも今週は患者さんへの接種をお断りしていました。2週間後には不足が解消されるはずですが、本日時点で多くはありませんが在庫が残っています。これを受けて高齢者のワクチン接種費用の補助は例年の12月後半から1/31まで延長されました。
麻疹や水痘は2回かからないのにインフルエンザが毎年かかる理由は、インフルウイルスの表面にある突起が人間の免疫機構から生き延びるため毎年マイナーチェンジしているから。
これに対応するため、ワクチンも次年度流行するウイルスを予測して作られています。
予測なので当たらないこともありますが、それよりも最近はワクチンを作る過程でウイルスの特徴が変わる事態が起こっています。
なんと昨年流行したA型の一部はせっかく予測と合致したのに、作られたワクチンの9割が流行したウイルスと反応が悪かったと報告されています。
今年はこの結果をふまえ製造過程で変化しにくいウイルス株を使ったところ、予定の半分以下しか作られないことが途中でわかり、急きょウイルス株を昨年と同じものに変更したことがワクチン不足の原因です。
「反応が悪いならワクチンを打つ必要がないね」と思わないで下さいよ。
毎年3〜4種類のインフルエンザウイルスが流行するのに合わせて、ワクチンもA型2種類、B型2種類の防御ができるようになっています。
反応が悪いのはA型の1種類だけなので、他のにはワクチンが有効です。
幼児、高齢者、妊婦さんと同居している方は、家族からの持込を防ぐためにぜひワクチンを受けて下さいね。